君の声


   
声が聞こえる。
誰の声?聞き覚えのあるその声は、
君の声?それとも見知らぬ者の声なのか。
微かによぎる懐かしみの思い。
この聞こえる声は、
君の声なのか?
何も見えない視界の先からする
暖かくて優しいその声は、
君の声なのか?

 胸が苦しい… 心が軋む……

幻聴のように繰り返し聞こえる君の声。
君の声が聞こえる度に、
私の中で気持ちや感情が複雑に蠢いて、
私を苦しめる。
あぁ、愛しき君よ。
もう一度、私の瞳に姿を映して。
昔の様に、君の素敵な声で優しく囁いて。
誰もいない
私しかいないこの無人の所から、
私を救いにやって来て。
そして最後には、
私を優しく抱いて、熱い接吻を交わして、
この鋭い刃でこの世界から旅立とう。
私と君を切り離す掟のある世界から、
永遠に愛し合う事の出来る天の世界へ、
旅立とう。

 ここにいない、遠い所にいる君よ。
        私はもう、限界だ………




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