決断〜諦める?それとも諦めない?〜


   
今どこにいるのだろうか
辺りは真っ暗で 唯一の光は空で輝く三日月だけ
ひとまず三日月を目印に歩いてみるけれど
どのくらい歩いても あるのは三日月と暗黒だけ
だんだんとストレスに支配されてゆく頭の中
もう歩くのが嫌だ!いっそう諦めてこんなところから抜け出したい!!
歩くのを投げ出し その場に座り込む自分
腰にナイフが吊るされていたことに気づく
これを胸に突き刺せば一気に楽になれる………

そしてナイフを手に取り 激しく鼓動を打つ胸に突きつける
ドク……ドク……ドク………
張り詰めた空気の中で 激しく打つ鼓動の音が聞こえ出す
手が振るえだす 頭の中が戸惑い始める
悪魔が早く刺せと囁き 天使がやめろと促している
握る手には汗がにじみ 吐く息が乱れていく
「諦めて刺すか」「諦めるのをやめてナイフを降ろすか」
二つに一つの選択肢が頭を駆け巡る
「諦めるか」「諦めないか」
「刺すか」「刺さないか」
「ナイフを突き刺して楽になるか」「再び歩き出して希望をいだくか」
「ここで死んで人生を終えるか」「生きて再び人生を歩みだすか」
なんだか頭がおかしくなり 頭が爆発してしまいそう

―――アァ!!どっちみちこのまま進んでも出口が無いんだ!
そんな無駄な事をするなら、このまま死んで楽になった方がマシだ!!

怪しく輝くナイフが胸を貫く
悪魔が笑みを浮かべ 天使は失望した目で私を見る
「諦めてこんな世界から逃げ出す」
これが俺が選んだ選択 俺が自分自身で決めた決断

空から見下ろしていた三日月
自分の決断を見届けると共に 地へと降り
暗闇の中から光の扉を開ける

「ここは生きることを決めた者だけが通れる扉。
しかしお前は、己の甘え一つで神から授かった大切な生命を無駄にし、
希望一つも抱かなかった。
そんな愚かな奴は、地の果てまで堕ち、
自分がくだした過ちを反省しなさい」

三日月は絶望に満ちた俺を尻目に扉をすぐに閉め
再び空へと戻っていく
そして俺は………
床が抜けると同時に苦しみの待つ地の果てへと堕ちていった
自分がくだした決断に後悔しながら
底の見えない地の果てへと 堕ちてゆくのだった………




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