真っ白の小さな箱


小さな箱
その中に何があるのだろう
完全に密封された　真っ白の箱
鍵がかかってはいないけれど
くれた人から開けてはいけないと告げれられ
目に見えない不思議な鍵
頑丈に箱の中を守っている
だけど好奇心というピッキング道具が
私に開けるようにと促して
箱の中にある何か
私を呼んでいる

真っ白な箱　開けてはならぬパンドラの箱
それを知りつつも
好奇心というピッキング道具
簡単に鍵を解き　ふたに手をかける
そして始まる　心の中の葛藤
開けるか　開けないかの戦い
だけどやっぱり
好奇心という援軍に開けない組が負けて
真っ白の小さな箱　私の手によって扉を開ける

真っ白の小さな箱の中
それは禁じられた　負の力を持つモノ達の住処
悲しみや怒り　憎しみや妬み
箱を開けた途端にみんなが飛び出して
私の住む世界は　絶望のうずまく世界へ
驚きは後悔　自虐的な思考
私の頭や心の中でうずまいていく
だけど………
真っ白の箱の中　真っ黒の中に
白く明るく光るモノが一つ　残っている
禁じられたモノ達が封じ込まれたパンドラの箱にある
希望と言う光

この世でうごめく暗黒の世界
その中で住む者達へ
希望を忘れぬようにと
真っ白の小さな箱　みんなに告げる………