小さな花の子


   
花が咲いた
とても綺麗で 汚れのない 素敵な花が
無垢な瞳で空を眺め あくびをし 優しく微笑む

「どうしたの?
太陽のない地面を
ずっと見つめたりして」

色褪せた花の葉の上で
しょんぼりとした女性
そして鋭い視線で
少女を見た

「まだなにも知らないあなたには難しいことよ。
それに、今のあなたが発する言葉達は、みな鋭い刃のようなものなのよ」

背筋の凍るような感覚
きれいな花弁が少し
元気をなくした

「なら私はどうすればいいの?
私の言葉達を、どうしてあげればいいの?」

笑みが消えて、
恐怖に怯える少女に
しょんぼりとしていた女性は
笑みを浮かべて一言

「言葉達を殺しなさい」

少女の目からたくさんの涙が落ちる

「あなたがあなたの言葉達を殺せば、だれも傷つけることはないわ。
それであなたも苦しむ事もなくなるから。
だから、この薬をお飲みなさい」

手渡されたのは一粒の赤い種

ためらうことなく口にして
甘くて
…辛くて
……苦しくて
………喉がはちきれそうで
わたしのおえが
かすえてきて
おして、えあうあ………




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